日時: 7 月 16 日(金) 15:00 〜 場所: 愛媛大学理学部数理科学棟2階 大演習室 講師: 渡辺道之 氏(北海道大学・理学研究科 COE研究員) 題目: 摩擦項を持つ波動方程式の2次元逆散乱問題 要旨: 波動方程式の摩擦項を散乱振幅から同定する逆問題について考察する.多次元の場合は小さい摩擦項の再構成の手順が得られている.本講演では,2次元での摩擦項同定の一意性を低エネルギーの下で示す.証明のキーワードは以下の2つ. ● 逆散乱問題と逆境界値問題の関係 ● $\bar{\partial}$-method $\bar{\partial}$-methodは逆問題を解く1つの強力な方法である.どのようにして方程式の係数を再構成してゆくのか,係数が複素数値関数であることの難点は何かを主に紹介する.