第38回 解析セミナー

最終更新日: 2007年5月17日

日時:  5 月 25 日(金) 15:00 〜
場所:  愛媛大学理学部数学棟2階 大演習室
講師:  峯 拓矢 氏(京都工芸繊維大学・工芸科学研究科)
題目:  ランダムδ磁場を持つシュレディンガー作用素のランダウ準位と Boris Yakovlevich Levin の理論について
要旨:  定数磁場中の二次元量子系は,古典系におけるサイクロトロン運動に対応する,ランダウ準位と呼ばれる無限に縮退した固有状態を持つ.その系に,無限に細いソレノイド中の磁場による摂動を加えた場合にも,定数磁場がある閾値よりも強ければ,ランダウ準位は依然として無限に縮退する固有状態となる.本講演では,Boris Yakolevich Levin による整関数の増大度の理論を紹介し,それを用いて上述の閾値を定める.ソレノイドの配置・強さは Anderson 型・あるいは Poisson-Anderson 型のランダムネスを持つものとする.なお,本講演は愛媛大学の野村裕司氏との共同研究である.