最終更新日: 2006年11月16日
日時: | 12 月 8 日(金) 15:00 〜 |
場所: | 愛媛大学理学部数学棟2階 大演習室 |
講師: | 伊東 裕也 氏(電気通信大学・情報通信工学科) |
題目: | 帯状領域における弾性ガイド波,特に分散曲線の漸近挙動について |
要旨: | 帯状領域 S = { (y,z) : 0 < z < 1 } における弾性ガイド波(境界条件は 固定-固定,固定-自由,自由-自由 のいずれか)について考える.弾性変位を記述する定係数2階強楕円型システム L(Dy, Dz) から,境界に平行な方向の Fourier 変換 y → ω により, パラメータ付き2階常微分作用素 L(ω, Dz) が得られる.各ガイド波(S における波の基本モード)は L(ω, Dz) (+境界条件) に対する固有値 kn(ω) および対応する固有関数 fn(ω, z) によって特徴づけられる. 本講演では,まず等方性弾性体の場合に,ω → ∞ における分散曲線 k = kn(ω) の漸近挙動および対応する固有関数 fn(ω, z) の漸近形状を詳細に調べる.次に,等方性の場合をモデルとして,非等方性弾性体(あるいは,より一般の2階強楕円型作用素)の場合に,分散曲線の(多少ラフな)漸近挙動を調べる.一般の場合を調べる際には,行列多項式の因数分解,Barnett-Lothe テンソルの考え方が用いられる. |