第28回 解析セミナー

最終更新日: 2006年6月1日

日時:  6 月 9 日(金) 15:00 〜
場所:  愛媛大学理学部数学棟2階 大演習室
講師:  石渡 通徳 氏(東北大学・理学研究科)
題目:  An existence of $L^\infty$ global bounds for solutions of some semilinear parabolic problem with critical Sobolev exponent: a variational approach
要旨:  有界領域上で定義された,Fujita 型の半線形放物型方程式の古典的大域解の $L^\infty$ 大域有界性を議論する.非線形項の指数が Sobolev の意味で劣臨界の場合にはこのような大域有界性が常に成り立つことは 1980 年代から知られていた.臨界指数の場合にも同様の結果が成り立つかどうかは長い間の未解決問題であったが,2003 年に Galaktionov-King は臨界指数の場合に $L^\infty$ 増大する解の存在を示した.したがって,臨界指数までこめて考える場合,大域解の有界性をコントロールする条件が何なのかついて明らかにすることには意味があると考えられる.本講演では,軌道の大域有界性と,エネルギー汎関数の軌道に沿った変分法的な情報が大きく関係することを議論する.