最終更新日: 2005年10月19日
日時: | 10 月 28 日(金) 15:00 〜 |
場所: | 愛媛大学理学部数理科学棟2階 大演習室 |
講師: | 足立匡義 氏(神戸大学・理学部) |
題目: | 定磁場中の 3 体 Schrödinger 作用素に対する Mourre 評価について |
要旨: | 定磁場内を運動する 3 体量子力学系を支配する Schrödinger 作用素のスペクトルの性質を考察する.より具体的には,2 個の荷電粒子と 1 個の非荷電粒子からなる 3 体系に対して,荷電粒子と非荷電粒子との間の相互作用ポテンシャルが有限距離型であるという仮定の下で Mourre 評価が成立することを示す.Mourre 評価はスペクトル理論だけでなく,散乱理論においても重要な役割を果たす評価である.この講演で考える系では荷電粒子と非荷電粒子が混在しており,その系の荷電粒子の個数は複数である.その個数が単数であれば,空間次元が 2 である場合と 3 である場合とで取り扱いに差異はないけれども,複数になると差異が現れるようなので,その辺りの事情をこの講演で見ていきたいと考えている. |